新型RED AXSの実機を見てきました
2024.May. 19
プロ選手のバイクからの目撃談が絶えず、発売秒読みと噂されていたSRAMの新型RED AXS。
先日ついに正式発表となったわけですが、同タイミングで行われた販売店向け発表会にお邪魔してきました。
ベールを脱いだ最新コンポーネントの感触をレポートしたいと思います!
まずは今回のアップデートの目玉とも言えるシフトブレーキレバー。
コンパクトで握りやすくなったというだけでなく、レバーを引く力が従来型よりも8割(!)も少なくて済むようになったのだとか。
残念ながらテスト用のレバーはオイルラインが通っていなかったので引きの軽さは体感できなかったのですが、握りやすさはしっかり味わうことが出来ました。
ツノが小ぶりになったおかげでレバーに指がかけやすいし、レバー後ろの空間が大きく抉ってあるので指四本でグリップを握ることができます。
通常は指3本で保持するところを4本で握れるとなれば、ダンシング時やグラベル路面などで大きなアドバンテージとなることは間違いありません。
ボーナスボタンと称されるスイッチが増設されたこともトピックスです。
デュラやアルテの隠しボタンに相当するもので、変速やサイコンのページ送りなどの機能を割り当てられます。
このツノの内側という配置が絶妙!ブラケットを握ったまま、親指で自然に押せる位置です。
個人的には走行中に押す分にはシマノの隠しボタンよりも使いやすいと思えました。
新旧レバーの比較図。
こうしてみるといかにコンパクトになったか一目瞭然ですね。
重量面での改善も著しく、レバー・キャリパーのセットで比較すると前昨比で83gもの軽量化が行われています。
グループセット全体の重量差は153gとのことなので、軽量化の大部分がレバー・キャリパーによるもの。
旧製品とのミックスも可能なので、前作ユーザーの方がレバーだけアップグレードするというのは大いにありだと思います。
価格はレバー・キャリパーセット片側分で¥113,800(税込)となります。
ドライブトレインに関して言えば、フロントディレイラーに自動トリムが採用されたのがトピックス。
実は前作REDには未搭載だったんですよね。
そして噂されていたUDH対応のRDは今回発表されませんでした。
そのうち絶対出てくると思うので、今後XPLRと同じタイミングで発表されたりするんじゃないでしょうか。
チェーンはアウタープレートが肉抜きされた新型になっていますが、幅やピッチは従来と同じ。
なのでエコノミックな下位グレードのチェーンを使うことも可能です。
フロント変速のスピード感はこんな感じ。
これまではシマノに分があると言われていましたが、少なくとも先代REDより確実に動作が速い!
本当の性能は実走してみないとわかりませんが、これを見る限りはDi2と比べてもそんなに見劣りしないんじゃないでしょうか。
REDとの連携を前提に開発されたHAMMERHEADのKaroo。
国内限定75セットのグループセットパッケージ(既に完売)にはこれが付属しています。
REDとの相性の良さは当然ながら、単体のサイコンとしても普通に優秀なスペック。
特にディスプレイはスマホレベルと言えるほどの解像度の高さを誇り、競合に対する明確な強みとのこと。
軽く触った感じでは動作もサクサクと軽快でした。
先述の通りグループセットは既に完売となりましたので、今後は各部位の単品販売という形態に切り替わります。
入荷は夏頃の見込みとのことです。
そんなわけで使い勝手や性能が大幅アップしたRED AXSのご紹介でした。
登場を待ちわびていたSRAMファンの期待にばっちり応えてくれそうです。