全てを征すTARMAC SL8 試乗してきました!
2023.Aug. 14
ついに発表されたTARMAC SL8!
昨今のロードバイクシーンはTARMAC抜きに語ることはできないといっても過言ではありません。
評価の高かったあの「VENGE」を廃番にして登場した先代のSL7。当初こそ賛否両論ありましたが、軽量でエアロなオールラウンダーとして他ブランドにも強く影響を与え、そして多くのライダーに愛されているロードバイクの代表格です。
そのTARMACがモデルチェンジするとあって、発表直後のSNSのタイムラインはその話題で持ち切りでした。
そんなTARMAC SL8の発表会に行ってきましたのでレポートしたいと思います!
まずはおさらいということで概要から。
フレーム重量は驚異の685g(56サイズ)。ワールドツアー出場バイク中最軽量です。
SL7と比べ完成車で250g、フレームで100gもの軽量化が行われました。
さらにSL8はスペシャライズド史上最も空力性能に優れたバイクです。
造形が話題を呼んだヘッドチューブ。今やSL8のアイコンのようになっている印象です。
どうしてもフォークコラムの径に影響を受けるヘッドチューブ。各社様々な工夫をこらしている箇所ですが、SL8では前方に大きく突き出たノーズコーンの後方にコラムを配置。最初に空気の当たる箇所を薄く鋭くすることで空力を改善。
フロントフォークとの段差をなくしシームレスにつながっていく様子も興味深いです。
SL8より一足先にデビューしていたROVALの一体型ハンドルバーRapide Cockpit。
Rapide Bar+Tarmacステムの組み合わせから50g軽く、4ワットもの空気抵抗を削減できます。
4ワットと聞いてもピンとこないかと思いますが、これは距離250mのゴールスプリントで換算すると32cmの差になるそうです。
数センチの差で勝敗が決まることは決して珍しくないわけですからこの差は大きいですね。
個人的にはRapide Cockpitはサイズ展開が豊富なのがなにより素晴らしいと思います。
Aethosを彷彿とさせる今で言うと細身のダウンチューブに細いリア三角。
Aethosの開発者ピーター・デンクはSL8にも関わっているとのこと。
いわゆるエアロロード然としたフラットで幅広、見た目にスパルタンなダウンチューブにBB周り、とは明らかに様子が違います。
新UCIルール下で薄くなったシートチューブ・シートポスト、さらに空力に影響の少ない箇所を最適化することで部材を減らし重量を削減。そうしてヒルクライムバイク以上の軽さを実現しているようです。
BB付近は特に華奢に見えますがSL7よりも重量剛性比は高くなっています。
タイヤクリアランスは32mm。トレンドのワイドリム+ワイドタイヤも問題なく履くことができます。
それではいざ試乗!
乗って最初の感想は「ああ、やっぱりTARMACだな」という感じでした。もちろんいい意味で。
ガツンとペダルに入力した時の爆発的な加速や、踏んだ分以上に進む感覚はSL8になりさらに研ぎ澄まされた印象。
大幅な軽量化が果たされたにもかかわらず、ヒラヒラして乗りづらかったり軽いだけで進まないなんてことは皆無でした。
ご覧の通り路面はガレガレ。
こんなに荒れてる路面で、しかも26cのクリンチャータイヤなのに全然不安を感じなかったのも特筆すべき点です。
乗り心地や振動吸収性はSL7から明確に進化しているなと感じました。
試乗コースがほとんどアップダウンだったので平坦性能を試せなかったのが残念。下りのスピードの伸びから想像するに悪いはずはないのですが。
軽量化による登りのタイム短縮や平坦での速度感など、いつものコースで試したいな、なんてどうしても思ってしまいます。
そんなわけで全てを征するTARMAC SL8のご紹介でした。
で、いつ手に入れられるんだというのが気になるところですよね。
確実なお約束はできませんが、8/15までにご注文頂ければ初回入荷分をオーダーできる可能性があります。
かなりの狭き門になることは必至ですが真剣にご検討頂いてる方はぜひ店頭でご相談頂ければと思います。