ROAD


Cervélo Soloist フレームセットが入荷しました

2023.May. 3

S5よりも軽く、R5よりも空力に優れたレーシングバイク。「エアロロード」というジャンルのベンチマークとなった名車の名を冠して今期発表されたのがこの「Soloist」です。

ご存じのようにCervéloはそのラインナップで、尖ったバイクが多いです。エアロ全振りのロードS5にTTバイクとしてのP5。登りにフルスイングしたR5、といったように。

ただ、ユンボの選手でもない私たちは、それらを全て所有し、それぞれのフィールドで使い切るのはなかなか難しいです。

この新型Soloistは、軽量化とエアロダイナミクスのバランスを取り、さらに整備性やポジション調整の容易さなど、アマチュアレーサーのための「ちょうどいい」バイクとして設計されています。

 

アマチュアレーサー向けに設計された、と言っても性能に妥協はありません。

他ブランドであれば十分エアロロードセグメントでハイエンドになりえる造形は非常に魅力的。Cervélo S5のような振り切った設計には及ばないながらも高い空力性能を感じ取れます。

さらに今回入荷してきたのはEmbersというカラー。3カラーのラインナップ中カタログ写真だともっとも落ち着いた印象のカラーリングですが、実際に見てみるとラメがさりげなく主張するグッドカラーです。

 

整備性の高さが垣間見えるのは例えばヘッド部。付属のスペーサーセットを使用すると通常のハンドルステムが使用可能です。

配線は開口部のあるスペーサーよりベアリング内側を通ってフレーム内に入ります。なので高さ調整やステム交換時にエア抜きをやり直さないといけないなんてことはございません。

スペーサー上・フォークコラム部は展示用に巻いたビニールテープなので見ないで欲しいのですが、よく見るとコラムは前側がへこんだD型になっているのがわかりますでしょうか?これはR5やCaledonia5と同じ機構で、R5完成車にスペックされるステムも使用可能。フル内装も目指せます。

もう一点わかりやすい点としてはBBがねじ切りである、ということ。

T47-BBrightというR5-CX(Cervéloのシクロクロスバイク)にも採用された規格。プロメカニックが整備する5シリーズはまだ圧入BBですが、セルフメカニックがしやすいねじ切り規格が採用されているのは嬉しい点ではないでしょうか。

「アマチュア向けの設計」というところがこのSoloistの最たるアドバンテージなのではないかと感じています。それは使い勝手だけでなく性能面でも。

過去、あえてS5でなくS3(当時のセカンドグレード)を選ぶ選手もいたようですし、だれもがワウトみたいに踏めるわけではありません。とにかく高い剛性を求めていた時代から時は経ち、「各ライダーにとって最適な剛性」というのがあるようだ、ということはわかってきているようです。

Soloistがベストかどうかは所有して長い時間を共にしなければわからないかもしれませんが、多くのライダーにとって使いやすいバイクであるとは言えそうです。

 

また快適性が高いことも海外含め多くのインプレッションで評価されています。

これの証明になるかわかりませんが、今年のPari-Roubaixというえぐすぎる石畳が有名なクラシックレースでJUMBO-VISMAチームはカレドニアではなくこの「Soloist」に乗っていました。

タイヤクリアランスが34mmと大きいこと、そしてエアロ性能の高さが優先されたのかもしれませんが、フレームにも一定以上の快適性・衝撃吸収能力があることでチームから選ばれたのだと思います。

Cervélo – Soloist Frameset ¥484,000-(税込)

今回入荷してきた54サイズは適正身長が168~176cmほど。多くの日本人やこれをお読みのアナタにもフィットするサイズではないでしょうか。

完成車が入ってくる予定はいくつかありますが、フレームのみでの入荷予定はもうありません。価格もフレーム価格が高騰している今見るとかなり割安に感じますよね?

ワウトがパリルーベで乗ったというだけで欲しくなってしまうのは僕くらいでしょうが、カッコイイ!というだけで所有しても、後悔の無い走りをしてくれるはずです。

まずは風魔横浜で、肉眼でご覧ください。店内でもいい感じにキラキラしていて欲しくなってしまいますので。