ROAD


Cervélo – R5 誰よりも早く頂上へ

2022.Dec. 13

R3、R3 SL、R5、R5 SL、R5 Ca、そして… R5。

最新のR5 はパリルーベからツールドフランスまで、すべてを制覇してきたCervélo R一族の末裔です。

2021ツールにTOKYO2020を経て、未発表の新型機を隠すつもりの全くないログリッチによるブエルタ制覇の後リリース、2022年の大活躍は言うまでもないでしょうか。

R5の目的はただ一つ、誰よりも早く頂上へ到達する、というもの。

もっとはっきり”グランツールで勝つためのバイク”と言ってもいいかもしれません。

この最新型ではフレームの方向性が”王道クラシックロードバイク”から”ピュアなクライミングバイク”へ再定義されました。簡単に言えば前作と比較して、快適性を向上させ、質量を減らし、すべてのケーブルを内装化しています。

ただし、上れば下りも必然的に存在するわけで、R5は下降時でも速く走る為、軽快で素直なハンドリングを兼ね備えています。

 

硬すぎるバイクはWTレベルの選手にも好まれないようで、前作ベースの試作機には「フロントエンド」が硬すぎるとのフィードバックがあった模様。

もともとサーヴェロのエンジニアは、ヘッドチューブとBBを特定の剛性比率にすることが乗り心地を良くするための魔法の公式であることを発見していました。ただレーシングマシンであるR5やS5のように剛性を追求する必要があるバイクではそれを適用したことはありませんでした、がそれを採用。

プロチームによるテスト、実戦投入を経て完成したのが、硬いけど硬すぎず、機敏なハンドリング性能を持ち、高い快適性により疲労蓄積を防ぎ、数週間にわたるグランツールを最後まで戦い抜ける軽量山岳バイク、R5なのです。

Cervélo – R5 Disc R8170 Ultegra ¥1,188,000-(税込)

 

今回ご紹介するのは2022年モデル、12速の新型Ultegra Di2を装備したR5。

そう、先日ご紹介したカレドニアと同じく希少な2022年モデルです。

見るからに軽量な、「THE ロードバイク」といった佇まい。細いドロップしていないシートステイはR5を代表する造形の一つです。

新型アルテグラは本当に良いので割愛しますが、R5はSHIMANO、SRAMの電動コンポーネント専用設計となっています。

ちなみにこちらのFive Blackというカラーリングがもっとも軽量なペイントのようです。

 

エアロダイナミクスを謳ったバイクではないですがさすがCervéloのバイク。カーボンのエアロハンドルにブレーキホースはフル内装。といっても完成車ではハンドル下部を通ってカーボンステム内にブレーキホースが入っていくシステム。

フロントフォークは独自規格で前側が欠けた月蝕時の月のような形状。そこをホースが通ってヘッドベアリング内側から前後それぞれフォークコラム内・フレーム内に、、、というルーティーン。なのでハンドルに切れ角の制限はありません。ヘッドスペーサーも分割式なので、ハンドル調整のためにエア抜きからやり直しなんてこともありません。内装の為にユーザーフレンドリーさが失われていないという事です。

ちなみに一般的なオーバーサイズのステムも使用できます。ブレーキホースやヘッドスペーサーをどうするかは知恵と工夫が必要ですが、選択肢はCervélo純正だけではない、というのは非常に大事です。

ですが、強く言いたいのは、この純正ハンドル・ステム、非常にいいです。エアロ形状にも関わらずどこを持っても持ちやすい。ステムは軽量で高剛性&純正がやっぱり一番綺麗な見た目になりますよ。

 

R5らしさが最も色濃い箇所、スローピングしたシートチューブと繋がるRシリーズらしい細いシートステイ。フレームをコンパクトにし、シートポストの変形量を大きくする。これにより快適性が向上しています。実際サドルを持って力を加えるとわかる程度にはしなります。

そもそもドロップしていないシートステイを見るのが珍しい昨今。かえってこのクラシックな造りが重量、乗り味、快適性に良い影響を与えているようにも感じます。

快適性についてさらに言うとタイヤクリアランスも増えています。34mmまでのタイヤが装着可能。ただ、グラベル走れる!というわけでは無く、S5にも見られるように空力改善の目的がありそうです。

今日現在国内ではサーヴェロの上位グレード完成車にアッセンブルされているものしか入手手段の無い「RESERVE」のカーボンホイール。

ロードバイク側としてはCervéloが、MTB畑でSANTACRUZが共同で開発しているホイールブランド。Jumboが来期使うんじゃないかとも言われています。ちなみにJumbo女子チームは既に使っています。

詳細を見ていくと興味深いスペック。

フロント34mm、リア37mmの前後異形リム。これが空力に良い影響を与えていることはENVEによって証明済みです。

さらに内幅がフロント22.6mm、リア21.6mm。昨今スタンダードになってきた21mmより広く、かつフックレスではありません。

何が興味深いかと言うと25cクリンチャーが使える最も内幅の広いカーボンホイールだ、ということです。

クリンチャー推進論者ではありませんし、このRESERVEは当然チューブレスも使えます。とりあえずチューブが入った状態で出荷されていますが、タイヤもTLRですしバルブも付属。ですがライダー側に選択肢が多いというのは朗報かと。ブルベ等ロングを主戦場とするライダーからはまだまだチューブレスに対する抵抗感も耳にしますし、面白いスペックだと思います。好きです。

パフォーマンスと軽さという本質を忘れない本物のレーシングバイク。

目標はマイヨジョーヌから過去の自分まで、高いレベルの走りを目指す全てのライダーにオススメします。

未来はエアロロードだけのものではありません!

風魔横浜店頭でご覧ください。

 

 

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