MTB


THE ALL-NEW ENDURO

2019.Aug. 23

今回のEnduroは、ダウンヒルの領域一歩手前の、前後170mmのトラベルを装備しながら、トランスファーステージの長い登りも苦にしないバイクです。
Enduroはとても落ち着いて、本来ならば恐ろしく感じるはずのスピードで、凄い荒れた下りをぶっ飛ばせるバイクです。新型バイクは全てが新設計。
新しいフレーム、新しいサスペンションのレイアウト、新しいジオメトリー、そして長くなったトラベル。シンプルに言うと、新しいEnduroは速いです。
下りでも登りでも。どこでも。

もし速く走ることが目的なら、角があるデコボコには気をつけなければいけません。後輪が角のあるデコボコを乗り越える時に一瞬ひっかかり、急にペダルを後ろに引っ張られたように感じます。本来、衝撃はサスペンションが吸収するべきで、ライダーやバイクに衝撃を伝えてはいけません。そのため、角があるデコボコを乗り越えると、いつもよりもより疲れますし、速く走ることができません。
新しいDemoからインスピレーションを得て、Enduroのメインピボットを前方に動かし、バイクのインスタントセンターを上方に動かしました。これにより、ホイールが衝撃を吸収するために動く、大事なレンジにおいて、後輪軸がより後方に動くこととなり、後輪が引っかかるのを最小限に抑えることができます。

スペシャライズドは小さなデコボコでの振動吸収を向上させる一方、ジャンプからのランディングなどのより多くのサスペンショントラベル量が必要なインパクトに対しては、さらなる衝撃吸収性の向上を目指しました。ここでも新しいDemoからインスピレーションを得て、レバレッジカーブを修正し、プログレッシビティ(レバレッジの累進性)を高めました。
最初から最後までスムーズで、よりコントロール性の高いサスペンション。

新しいEnduroは最高のバイク! —- 足を3時と9時のポジションで、めちゃくちゃデコボコしている下りを突き進んでる時。でもそれだけじゃなく、コー
ナーの出口でペダリングして加速する時や、フラットセクションでスプリントする時も最高です。言うのは簡単ですが、ダウンヒルバイクに匹敵するトラベル量を持ちながら、実際にこれを実現するのは至難の業です。

Enduroの新しいデザインはバイクのインスタントセンターを上方に動かしています。それにより、前作のEnduroと比較してアンチスクワット値(ペダリングの効率)が40%向上しています。その向上したアンチスクワット値が、トラベル量が増えたのにも関わらず、Enduroのペダリング効率が向上した秘密です。

さらに、新しいEnduroのデザインはどのギアに入っていても、サスペンションがどんだけ縮んでいても、一定のアンチスクワット値(ペダリング効率)を保ちます。なかなか難しい言葉がたくさんでてきましたね。簡単に言うと、ペダルを踏んだらEnduroはこのトラベル量から想像できないぐらい進むと言うことです。

低さ=速さ。低重心だとハイスピード時でもライダーは安定します。Enduroの新しいサスペンションのレイアウトはサスペンションを限りなく下方に、そして重心が中心になるように前方に配置しています。それにより、今までにないような、安定し自信を持って走れるライドフィールを実現しています。

 

サスペンションのチューンは、一般的にメーカーから提供されるチューンの中からは選んでいません。スペシャライズド内部にいるサスペンションチューンのスペシャリスト達がそれぞれのバイクのキネマティック(運動学的な特徴)に合わせてカスタムチューンしています。スペシャライズドはこれをRx Tuneと呼んで
います。時間がかかり大変ですが、やる価値があります。Rx Tuneのサスペンションは、完璧にバランスが取れたサスペンションだとトレイルで感じられると思います。サスペンションをコントロールするということは、トレイルをもっとコントロールできるということです。

剛性を最大限に高めるのがゴールではありませんでした。そんなバイクはカチコチで乗りにくいものになっていたことでしょう。ゴールは剛性を最大限に高める
ことではなく、最適なフレーム剛性を達成することでした。もしフロントエンドの剛性が不足していれば、ハンドリング性能が下がります。もしリアエンドの剛
性が過剰であれば、どんな良いサスペンションをつけていても、悪路のコーナーでトラクションがなく、テクニカルな下りでの突き上げがひどくなるでしょう。
Enduroのフレームはフロントとリアで、適切な剛性バランスとなっています。さらに、全てのフレームサイズ毎に異なる、Rider-First Engineered™レイ
アップスケジュールを開発しています。そのため、小さなS2サイズでも、大きなS5サイズでも同じ最高の乗り心地になっています。最適化されたフレーム
剛性により、前輪を正確に操作することができるようになりました。また後輪はスムーズに路面を追従します。

一昔前、まだ多くの人が29インチのロングトラベルバイクなんてありえないと思っていた時に、スペシャライズドは初代のEnduroを発表し、そのバイクは多くの人達が間違っていたと言うことを証明しました。その秘密の多くはジオメトリーにありましたが、新型のEnduroではそのコンセプトをさらに進化させています。
スペシャライズドはEnduroにリーチが長く、BBが低く、ヘッドアングルが寝ているジオメトリーを採用しました。これらにより、バイクの中心に乗りやすくなり、安定性が増します。その結果、急な下りを飛ばした時のコントロール性が増します。さらに、シートアングルを立て、ペダリング時のポジションを改善し、シートチューブを短くし、長いドロッパーシートポストを使用できるように改良しました。これらの進化により、バイクをより安定してコントロールできるようになり、飛ばしすぎてしまった時でもクラッシュしづらくなりました。
また、スペシャライズドはStyle-Specific Sizingを新しいEnduroに取り入れました。これは足の長さではなく、ライディングのスタイルにより、フレームのサイズを決めるというものです。「もっと振り回せるバイクが欲しい?」それなら、小さめのサイズがおすすめ、「もっと高速時の安定性が欲しい?」それなら、大きめのサイズがおすすめ。という具合です。

大きなホイールは小さなホイールより勢いを失いません。特にデコボコしているトレイルでは顕著です。勢いを失わないということは速いということです。そのため、新型Enduroは29インチのみの展開になっています。170mmのトラベル量と大きな29インチの組み合わせは、速さを追求する最強のバイクにぴったりです。

 

S-WORKS ENDURO 29

価格:968,000円(税抜)

カラー:サテンブラックティント/ブラッシュドブラッククローム/サテンカーボン

サイズ:S2、S3

 

ENDURO ELITE 29

価格:484,000円(税抜)

カラー:グロスホワイトマウンテンズ/サテンカーボン/セージ

サイズ:S2、S3

 

ENDURO COMP 29

価格:400,000円(税抜)

カラー:グロスアクア/フローレッド/サテンブラック

サイズ:S2、S3