MUC-OFF NO PUNCTURE HASSLE TUBELESS SEALANT
2023.Sep. 16
MTBではかなり長い歴史をもつチューブレス。
近年ではロードバイクでも市民権を得ておりチューブレス対応なのかそうでないのかはホイールを選ぶ際に皆様チェックする項目の一つではないでしょうか。
当店でも「シーラント」はいくつかご用意しておりますが、先日Muc-Offシーラントについて改めて勉強する機会があったのでおさらいしてみると、なんと優秀なこと。
改めてご紹介させていただきます。
Muc-Offシーラントの特徴、いくつかピックアップいたします。
・ラテックス系
・アンモニアフリー
・粘度が高い
まずラテックス系について
シーラントにはラテックスをベースとしたもの、そして「非ラテックス系」と呼ばれる水などをベースとしたものがあります。
ラテックス系の特徴としてはパンク修理能力が高いことが挙げられます。溶剤が蒸発しやすいため、穴が開いたとき瞬時に穴を塞ぐことができるのが特徴です。
特にMuc-Offシーラントは海外メディア「Best mountain bike tubeless sealant」にも選ばれるほど、強力なパンク修理能力があります。
違う言い方をすると、使用量が少なくても機能するので軽量化にもつながります。
ちなみに乾燥重量は水ベースのシーラントよりラテックスをベースとしたシーラントの方が軽量なようです。
そしてアンモニアフリー。旧来ラテックスをベースとしたシーラントにはアンモニアが不可欠でした。液体の中でラテックスを安定させるために用いられていたということです。実際空気に触れればアンモニアは飛びやすいので特に問題は無いと聞いてきました。
が、技術の進歩によりラテックスをベースとしていてもアンモニアを一切使わないシーラントが開発されており、MUC-OFFもその一つです。
ではアンモニアの何がいけないかと言うと、アルミや真鍮を腐食させてしまう性質を持っています。アルミや真鍮、ホイールには良く使われていますね。例えばニップル、そしてバルブ。アルミリムなんてまさにそうですね。
そんな危険性を排除するために最近ではアンモニアフリーのシーラントも増えているようです。
例えばENVE。アンモニアを含まないシーラントを使うように使用上の注意がアップデートされました。ENVEは専用ニップルがありそれは真鍮です。腐食による問題があったのかもしれません。
例えばCORSA PRO。公式を見ると「Vittoria 純正もしくはコットンケーシングに悪影響を与えないアンモニアフリーのシーラント剤をご使用ください。」と注意書きがあります。実際にCORSA PROを使うEFエデュケーション・イージーポストはMUC-OFFケミカルを使っており、当然シーラントもMUC-OFF。そうしたプロチームによるフィードバックにより、さらなる商品開発・アップデートが行われていることも容易に想像できます。
粘度が高い。恐らくこれがMUC-OFFシーラント最大の利点。
パンク修理能力の高さの理由かと思うのですが、それ以外でも、例えばチューブレスタイヤ取付前に刷毛でタイヤ内側に塗るような使い方も可能です。シーラントの層を事前に作っておくようなイメージ。粘度が低いと流れてしまいますよね。
更に刷毛を使ってビードワックスのような使用方法。密封性が向上しビードが上がりやすくなるようです。
正直リッターあたりの価格で比較すると多くの他社製品よりもちょっと高価です。
が、ちゃんと機能してホイール・タイヤにも優しいとなれば十分MUC-OFFを選ぶ価値はあると思います。
ラインナップもホームメカニックにも優しい140mlから5リットルまで展開があるので使用状況に合わせて買うことが出来るのも良いですね。
ロード・MTB・GRAVEL、ジャンル問わずTLユーザー必見です。