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ROAD


真夏の夜の夢 BRM729 金太郎ナイト

2017.Aug. 7

7月29日土曜日、朝見た天気予報はすべて曇り印。雨さえ降らなければ、快適に200kmライドするためには軽装の方が良い。ブルべというよりは200kmエンデューロでも走るつもりで、いつものウェアと反射ベストだけ持ち家を出た。

昼過ぎから降り始めた雨は集合時間に近づいても一向にやむ気配を見せず、むしろだんだんと強くなっていく。

iPhoneでしか天気予報を見ていない僕は台風が3つも近づいているなんて知る由もなく、数時間後に横浜周辺が雨マークから曇りマークに変わっていることだけを信じて集合地点、等々力競技場へと向かう。

夏の土曜の夜だけあって街はざわついている。土砂降りの中歩いている人も多く、浴衣や半被姿のお祭り帰りらしき方も。車は表通り裏通り関わらず渋滞。雷のような音が聞こえてきたと思えば、等々力スタジアムでフロンターレ戦が行われていたようだった。

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IMG_5465スタート地点には雨にも関わらず数人のサイクリストが受付を始めていた。

自分の受付の際エントリーリストをチラッと見るとほぼ白紙。ほとんどの方はDNSを決めたようだった。中には現地まで来て荒天の為、泣く泣く走らないことを決めた方も。そんな中、なぜか私が声をかけた当店の参加者は全員出走という、DNSしたいなんて言えない空気。覚悟を決める。

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ナイトブルべ、夜間走行の為装備は400kmブルべに準じたもの。前照灯2つ、尾灯2つとヘルメットにも尾灯。

当日の僕の装備。VOLT300にLight&Motion 350をフロントに、GARMIN 520Jにはルートを取り込み済み。ボトルにはスポーツドリンクと水を一つずつ。サドルバッグにパンク修理キットを仕込み、ジャージのポケットに携帯、財布、補給食、ブルべカードを入れるジップロックといった感じ。晴れた暑い夏の夜のライドだったらこれでバッチリのはずだった。雨さえ降らなければ。

 

みな口々に雨のすごさを叫びながら走りはじめる。序盤のパンクや雨で思うように距離は伸びず、時間制限も気にしながら走っていく。

真夜中の峠では見かける車に対し、なんでこんなところを走っているのかと疑問を持ち、次の瞬間自分たちもそう思われているだろうことに気が付く。

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足柄峠、金太郎の看板が最高到達点でありチェックポイントのひとつ。看板の写真を撮影し、ゴール地点で見せるというものだ。

真夜中の山中は、楽しかった。あんなに雨で寒かったというのに。

アップダウンの激しい広域農道。闇夜の雨に濡れた路面は滑らずとも路面コンディションは推測するしかない。少しでも体力を温存するために登りきったところで少し勢いをつけ、ブラックホールの様な下りに突っ込んでいく。こんなにスリリングなダウンヒルは初めてだったかもしれない。突然シカが出てきてお客様が吹っ飛ばされないように先頭で路面だけでなく両脇も凝視しながら走る。基本に忠実にコーナー前で減速して車体は傾け過ぎないように曲がる。何度も何度も、何度も何度も上り下りを繰り返し小田原に。

海沿いは皆疲れてヘロヘロかと思いローテを回して巡行。意外にみんな先頭に出ると若干ペースが上がる、元気な証拠だ。一気に逗子まで。湘南国際村を上りきると空は明るくなり始めた。

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冒険は終盤、やんでいた雨が再び降り始める。さすがに横浜まで来ると心が折れても足は回る。見知った街を走り武蔵中原でゴールした200km。達成感以上に早く帰ってシャワーを浴びたい一心だった。あまりの辛さについ完走のメダルは買ってしまったのだけど。

 

色んな楽しみ方がある自転車だが、時には限界を超えていくライドを敢行するといいかもしれない。世界は広く、まだ走ったことのない道はたくさんある。

一晩のアドベンチャー、もう2度と走りたくないと誓ったはずが、もう次はどこに走りに行くか考えてしまうくらいには楽しかったみたい。さて、次はあなたも一緒に。