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MTB


サスペンションセッティング 2018 ~ダンパー編その2~

2018.May. 6

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前回はリバウンドやコンプレッション等のダンパーがなぜ必要かお話をさせて頂きました。
今回はリバウンドの調整をお送りいたします。

リバウンドは前回お話した通り、サスペンションが伸びる際のスピードの調整を担っています。
なぜ、リバウンドの調整が必要かと言いますと、
全くリバウンドが効いていない状態ではサスペンションがスプリングの反力で勢いよく伸びてしまい、
吸収したはずの衝撃がフォークが伸びる事でライダーに伝わってしまいます。
また、ジャンプや凹部を通過する際、サスペンションが勢いよく伸びきってしまい
トップアウトしてしまいます。このトップアウトも曲者でサスペンションの構造次第では最悪破損に
繋がってしまいます。
1番はライダーが安全に走る為、次にサスペンションを守る為にリバウンド調整が必要という訳です!

では、調整へ。

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フロントフォーク、リアユニットのリバウンドダイヤルを確認しましょう。
現在の状態は、サグ出しを行った後なので、全開放(反時計回りで突き当たった状態)で
リバウンドスピードが一番速い状態だと思います。
バイク、サスペンションメーカーのマニュアルを参照して頂き、
ご自身のエアー圧、スプリングレートでの設定値に合わせましょう。
マニュアルに記載されている数値が基準のセッティングとなります。
ほとんどのマニュアルが開放状態から〇〇クリックや〇○回転と言った指示になっていますが
近年のFOXではダイヤルを締め切った状態から〇〇クリックや〇○回転緩める表記になっています。
但し、あくまでも基準となりますので、ここから実際に走るフィールド、ライディングスタイルに合わせて詰めて行きます。

セッティングする際のヒントとして、速すぎる場合、遅すぎる場合の具体例をご案内。
リバウンドが速すぎる場合。
リバウンドが速すぎると突き上げ感が強く、バイクが跳ねるような動作感があり、
折角フロントタイヤに掛けたグリップさせる為の荷重が早く抜けてしまいコーナリングが安定しません。
極端に言うとフロントのグリップが抜けて転倒しやすくなってしまいます。
荷重を掛ける事でフォークが沈み込み、ライダーもバイクもコーナリングに適したフォームになります。
リバウンドを適正に調整する事で”フォーム”をしっかり維持する事が可能になります。
ライドレベルが向上すればしっかりと荷重を残す事が出来る様になり速度域が上がる為、
リバウンドの設定が速くなる傾向にあるのですが、まずはバイクのセットアップで補いましょう!
バイクの設定で荷重、抜重を手助けしてくれます。

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また、リアのリバウンドが速すぎる場合は特に危険で、後ろからバイクを持ち上げられている様な感覚が強く、
斜度のある下りでなどでギャップを越える際に前転のリスクが高まります・・・
こちらもライドレベル、速度域で変わって来ますが、ガレ場等でペダルと足が離れてバタつく場合は
リバウンドが速い傾向のセッティングに多く、リバウンドを遅い方向へ調整すればある程度解消されます。

次にリバウンドが遅すぎる場合。
リバウンドが遅すぎると、衝撃を受けて縮んだサスペンションが元の位置(1G’)に戻るスピードが遅くなります。
突き上げ感は解消されますが、遅くなり過ぎたリバウンドでは次の衝撃に対する準備が出来ません。
縮んだサスペンションが戻りきる前に、次の衝撃を受け更に縮む。
極端な例ですが、これを繰り返せば最終的にフルストロークした状態で衝撃を受ける事になってしまいます。
こればかりがフロント側が縮んで戻れない状態になるとバイクはどんどん前傾して行きます。
これまた斜度のある下りで前転のリスクが高まります・・・
速すぎる場合と逆で、遅すぎる場合はフロントの方が危険度が高くなります。

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特殊な例ですが、REDBULL HOLYRIDEでは石積みの階段を多く下ります。
もちろんレースですからスピードも出ています。
サスペンションが受ける衝撃の回数、強さは通常のライドの比にならないと思います。
この状況でリバウンドが遅くフォークがどんどん短くなっていったら・・・
想像するだけでも恐ろしいですよね。
また、ハードテールの場合は特に注意する必要ありませんが、
フルサスペンションバイクの場合は前後サスペンションのリバウンドスピードが
ある程度、同調しているのが大前提となります。スピードが極端に違うセッティングは禁物です!!
前後の姿勢が整うタイミングが変わってしまっては不安定極まりないですからね。
上記を踏まえ、私がいつもリバウンドのセッティングでお伝えしているのは
フロントは遅すぎず、速すぎず。
リアは速すぎず、遅すぎず。
・・・・??ってなりますよね・・・

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メーカーによってはフォークやマニュアルにエアー圧に対して目安となるセッティングが記載されています。

先ずは参考にしてみて、好みやライディングスタイルに合わせて微調整してみて下さい。
ここから先のセッティングは、実走しながら都度ベストな状態に近づけて行く作業が必要となります。
ライドレベルが上がり、走行する速度域が変わればセッティングも変わります。
本当は、もう少し具体的にセッティング方法をご案内したいのですが、
文章でお伝えするのが難しい内容となっていますので、イベントの際にでもご相談頂ければと思います。

本日はリバウンド調整編でお送りしました!
次回はリバウンドとくればコンプレッションと言う事で
コンプレッション調整編でお送りする予定です!